昭島・昭和の森 武藤順九彫刻園 - JUNKYU MUTO SCULPTURE MUSEUM

ENCOUNTERS


ENCOUNTERS in 昭島 #5

ENCOUNTERS in akishima #5

 

 

ENCOUNTERS in 昭島 #5
Photo, essay by T.T.Tanaka

 

観音寺 地図J

 

                                                                   龍津寺 地図C

 

“Here comes the sun”

 

気が付くと目の前に黄色がいっぱい。
透き通った花びらも、光を反射する花びらも、段々高くなる日差しを感じる。
冬が終わる頃のまぶしい色は嬉しい。
西ヨーロッパから入ったといわれるラッパ水仙は明るくお辞儀している。中国から江戸時代に
入ってきてお薬にもなるサンシュユも多摩川沿いの境内で立派な大木に育っている。
いっせいに黄色の雲のように咲くお花たちがちっちゃくかわいい。

 

観音寺 地図J

 

観音寺 地図J

 


観音寺 地図J

 

シダレ梅も花が香りとともに苔の上に落ちている。まだ緑がおとなしいけど。
鐘楼も反射した光でほんのり明るく見えている。

 

観音寺 地図J

 

節分が過ぎると暦では立春。
そしてお彼岸を過ぎると日の長さを実感する。

 

観音寺 地図J

 


観音寺 地図J

 

北米原産といわれている大王松も巨大に育っている。
こんな大きな松ぼっくりがころんころんと。
もう、その大きさにびっくり。

 

観音寺 地図J

 

観音寺 地図J

 

龍のしずくで手を清め、ピンクのカーネーションをお供えされた石仏たちにも手を合わせる。

 

観音寺 地図J

 

観音寺 地図J

 

3年前に訪れたはるか西、パキスタンのガンダーラにも想いを寄せ、
竹林の前の仏様の柔和な表情に触れると疲れがとけてゆく・・
明るい日差しを竹林に感じながら。春が来た。
Here comes the sun.

 

フォレスト・イン 昭和館への通り 地図L

 

“Bright sky”

 

昭島駅から昭和館までのコブシ並木は見事。Wada’s memoryという独特な品種とのこと。
満開はほんの一週間くらいだけど、大きくひらいて青空の下、春風にゆらゆら踊って
いるみたいでウキウキする。

 

龍津寺 地図C

 

梅が終わる。散る前に蜜を懸命に吸いにやってくるかわいいメジロ。
ころんとした体形にくっきり白い目の周り。
cute.

 

観音寺 地図J

 

上川原町 日枝神社 地図Q

 

竹林のてっぺんの葉っぱがきらりきらり。明るい緑になった。
神社の屋根も光っている。

 

上川原町 日枝神社 地図Q

 

鳥居の紙垂(シデ)が春風にきらりきらり。
お日様がまぶしい。
Bright sky.

 

 

龍津寺 地図C

 

龍津寺 地図C

 

“Pink after pink”

 

椿の大木があちこちあって嬉しい。意外に椿の花が咲いている期間は長い。
春先になってもまだ咲いてくるんだけど、先輩たちのお花は落花している。
積もった落ち葉の上にふぁさっと落ちているのも美しい。
咲いたばかりの花弁はまぶしいライトピンク。透き通って見える花脈が美しい。

 

龍津寺 地図C

 

龍津寺 地図C

 

ゆったり流れる伏流水。椿がゆーっくり左に右に。
鉢に浮かべたみたいに。
ピンクを見つめているのも幸せな気分。

 

龍津寺 地図C

 

鯉がその椿にぶつからないで脇をすーっと。
ほとんど波が立たずに色と色が近づいて離れていった。
また、別のピンクが流れてきた。
Pink after pink

 

 

フォレスト・イン 昭和館, 彫刻園 地図L

 

“Reflection of the sun”

 

フォレスト・イン 昭和館, 彫刻園 地図L

 

彫刻の森も光がいっぱい。
笹の葉も透き通っている。
曙(アケボノ)馬酔木もピンクにまぶしい。

 

フォレスト・イン 昭和館, 彫刻園 地図L

 

フォレスト・イン 昭和館, 彫刻園 地図L

 

彫刻の光の中に黒松のシルエット。
風が吹いて松の葉っぱが落ちてきた。

 

フォレスト・イン 昭和館, 彫刻園 地図L

 

フォレスト・イン 昭和館, 彫刻園 地図L

 

午後のお日様が森の中を動いてゆく。
やわらかい彫刻のラインに木々のシルエット。

 

フォレスト・イン 昭和館, 彫刻園 地図L

 

フォレスト・イン 昭和館, 彫刻園 地図L

 

フォレスト・イン 昭和館, 彫刻園 地図L

 

彫刻が森にすむ命のよう。
木々たちと、鳥たちと、空と、風と語り合っているみたい・・
春の日差しをやさしく反射しながら・・・。

 

 

Profile  T. T. Tanaka; フォトグラファー/エッセイスト

 

 

兵庫県芦屋市生まれ。相模湾を望むエリアに住む。 幼少期, 父の影響から写真を始めた。アメリカ, フロリダ州在住経験をはじめ, プライベートやマーケティング業務を通じての国内外の訪問国は40ケ国を超えた。人々の日常生活においてこそ素晴らしいシーンがあるとの考えの下, 地球上の様々な所で撮影を続け, 受賞作品も多数。びっくりするユニークな視点とやさしい撮り方が特徴。ロベール・ドアノー作品を愛する。

T. T. Tanaka = Tokyo Tower Tanaka は子供の時からのニックネーム。

 

2016年より写真集 ”ENCOUNTERS”シリーズ出版。受賞作品のみで作ったI, アメリカの大草原ネブラスカのII, グリーンランドのIII, ウクライナのIV, カリブのV, ラトビアのVI, 台湾のVII(日本カメラ社), パキスタンVIII(みつばち文庫)が既刊。写真ファン以外の広い層からも好評で, 2019年12月には日本経済新聞にてBEAUTIFUL BOOKSに選ばれた。2017年より毎年ギャラリー58(銀座)にて個展開催–2020年のENCOUNTERS inPakistan展は大使館後援となった。フロリダでの高校・大学での授業の他、2018年にはパキスタンのスラムエリアにてJICAと協力し子供たちへ写真を使った授業, 日本文化センターや大学における展示/ワークショップを行ったウクライナではT.T.Tanakaの活動をとりあげたTV番組制作・放映, 2019年3月には写真とピアノのコラボによる昭島の魅力再発見プロジェクト「ENCOUNTERS in 昭島」を開催した。国内外の学校や病院他, 様々な活動を精力的に展開中。

 

本名、田中廣

ホームページ; https://encountersweb.com/

Email; tanakauf@xug.biglobe.ne.jp
Instagram; tokyotowertanaka
anna magazine “Container”月刊コラム “旅はENCOUNTERS” 執筆連載中

フォトグラファー/エッセイスト

 

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